がんを患うと人生これで最後みたいな気持ちに陥りませんか?
日本人の場合2人に1人は癌になり。3人に1人はがんで死ぬとの統計も出ています。
病気に対しては、なんでも一緒ですが治療の前に負けない気持ちを持つことが大切です。
その気持ちを支えるものが、家族の存在であり、体力・筋肉量など運動による体力も気持ちの維持に欠かすことのできない要因かも知れませんね。
癌の疾患名
1.胃がん・ 食道がん・ 大腸がん・ 肝細胞がん・ 膵臓がん・胆のうがん・消化管間質腫瘍・ 胆管がん
2.脳・神経・口・のど
喉頭がん/ 舌がん/ 脳腫瘍 /甲状腺がん/ 神経膠腫(グリオーマ)
3.胸部
中皮腫 /胸腺腫と胸腺がん/肺がん/乳がん
4.血液
リンパ・ 悪性リンパ腫・ 多発性骨髄腫 ・ 慢性骨髄性白血病
5.女性
子宮頸がん・ 卵巣がん・子宮体がん(子宮がん)・乳がん ・ 腟がん ・外陰がん
6.泌尿器
腎盂尿管がん・ 腎細胞がん・前立腺がん・ 膀胱がん精巣腫瘍
7.皮膚・筋肉・その他
悪性黒色腫(メラノーマ)・軟骨肉腫 ・原発不明がん・軟部肉腫(成人)・基底細胞がん・小児ガン・骨運動器腫瘍
がんと宣告されたら
誰でも起こるつらい気持ち、がんと告げられるのは衝撃的なことで、心に大きなストレスをもたらします。
病名を耳にした後の数日間は、「まさか自分が、がんのはずがない」「何かの間違いに決まっている」「なぜ、自分だけがこんな目にあわなければならないのか」「私が何か悪いことをしたのか」
「食生活が悪かったのではないか」「仕事のストレスのせいだ」などと、認めたくない気持ちや自分を責める人もいます
しかし、多くのがんの原因は究極的に解明されておらず、がんになりやすい性格なども証明されていません。
しばらくは、不安や落ち込み、眠れなかったり、食欲がなかったり、集中力が低下する状態が続くかもしれません。
そんなときには、無理にがんばったり、平静を装ったりする必要はありません。
誰とも話したくない時間や、一日中布団をかぶって寝ている日があってもいいのです。
大きな衝撃を受けながらも、今あなたが生きていること、そのことこそがかけがえのないことです。
あなたらしい向き合い方を大切に
心配をかけたくないという思いから「とにかくつらい」「がんになってしまって悔しい」といった気持ちを話すことをためらう方もいますが、大切な人にこそまずは話してみましょう。
家族や親しい友人などにつらい気持ちや不安を吐き出すことで、落ち込んでいる気持ちが少し軽くなるかもしれません。
大切なのは、あなたの気持ちを尊重し、あなたらしい向き合い方を大切にしていくことです。
つらい気持ちが続く場合には
がんと告げられた後に続くショックや動揺は、多くの場合、時間がたつにつれて、少しずつ和らいできます。
しかし、ひどく落ち込んで何も手に付かない状態が長引いたり、日常生活に支障が続くようであれば、思い切って心のケアの専門家に相談してみましょう。
心のケアは、心療内科医、精神科医、心理士などが専門家として当たります。
- 最高に支障がある
- 支障はない
- 中くらいに支障がある
- その気持ちのつらさのためにどの程度、日常生活に支障がありましたか?
医療者と信頼関係を築くことが大切
ガンという病気では、診断や治療、その後の療養など、医療者と長く関わっていくことになります。
診断や治療などの医学的なことについてあなたの病状を最もよく理解しているのは、担当医をはじめとする医療者です。
納得して治療や療養に向き合えるように、担当医や医療者にあなたの希望や疑問を伝え、良好な信頼関係を作っていきましょう。
あなた自身の状態や、不安やわからないことについて率直に伝えていくように心掛けましょう。
痛みなどの自覚症状や、困っていること、心配なことなどはあなたにしかわかりません。
あなた自身の気持ちを伝えることで、関係も築かれていきます。
質問事項をメモでまとめて持参することも、助けになります。
診察の中で、担当医が「話したこと」だけではなく、あなたが「聞いて理解したこと」も書きとめるようにしましょう。
不安やわからないことはそのままにしないこと、あなたが理解したことを口に出して確認することも大事です。
一人で話を聞くことが不安なときは、家族や親しい友人などに診察に同席してもらうとよいでしょう。
納得できる選択をするために
担当医にうまく質問できない、わかってもらえないと感じるときは、看護師やほかの医療スタッフに相談してみましょう。
また、治療や療養の方針について別の医師に話を聞く「セカンドオピニオン」を求めることもできます。
その際には、担当医にその希望を伝え、紹介状や検査資料をもらうことも大切な要件です。セカンドオピニオンを嫌がる医者は今の時代もういません。
担当医に聞いておきたいことの例
●診断
◦何という、がんですか。
◦診断はもう確定していますか、それとも疑いの段階ですか。
◦がんはどこにあって、どの程度広がっていますか。
●今後の予定
◦今後、追加の検査はありますか。
◦何を、いつまでに、決めなければなりませんか。
●治療法
◦私が受けられる治療には、どのようなものがありますか。
◦どのような治療を勧めますか、ほかの治療法はあります か。
また、その治療を勧める理由を教えてください。
●社会生活
◦今までどおりの生活を続けることはできますか。
◦普段の生活や食事のことで気を付けることはありますか。
情報は、あなたの“力”
ガンといっても、その種類や進行度によって状態はさまざまです。
あなたに一番適した治療法や療養生活のことは、あなたと担当医が話し合って決めていく必要があります。
まずは、担当医とよく話し、自分の状態を正確に把握することが大切です。
その上で、あなたの病気のこと、検査や治療法、療養生活などについて、もっと詳しいことを知りたいと思ったときは、自分でも調べてみましょう。
情報を得ることで、知らなかったことに対する漠然とした不安が軽減することがあります。
また、納得のいく決定をするにあたっても、その情報が判断材料となることがあります。
当初、治療のこと、今後のこと、わからないことがたくさんあり、不安でいっぱいでした。
でも、自分も一緒に治療に参加する気持ちで病気の情報を集め、勉強するうちに、医療者の説明もよりよく理解できるようになり、納得してがん治療に取り組めた気がします。
情報を得ることで、時にはつらい現実に直面させられた思いになることもありました。
でも、何もわからずにいると、長い療養生活のうちにきっと不安が生じます。さまざまな選択肢を知ることは、今後の生き方を考える上での指針になると思います。
がん情報を探すときの5つのポイント
◆今、必要な情報は何かを考える
状況によって、必要となる情報はさまざまです。あなたにとって、いま必要な情報は何か、考えてみましょう。
メモに書き出すことで、頭の中を整理し、人に伝えることのきっかけとなり、情報のありかを探すことにつながるかもしれません。
◆インターネットを活用する
インターネットを活用すると、たくさんの情報を簡単に入手できます。
自分で使えなければ家族など周囲の人に調べてもらいましょう。
※但し情報過多のため間違った情報もあるので選別が大切です。
◆相談支援センターを利用する
情報の探し方がわからないときには、ガン診療連携拠点病院の相談支援センターを利用してみましょう。
相談員と話すうちに、問題が整理できることもあります。
◆信頼できる情報か、考える
情報の正しさと、その情報が自分に当てはまるかどうかを判断するときには、情報の信頼性が大切です。
複数の情報を照らし合わせたり、担当医に確認して判断しましょう。
健康食品やサプリメントなどの補完代替療法のうち、がんへの効果が証明されたものはありません。
中には有害なものもありますので、注意しましょう。
◆行動する前に、周囲の意見を聞く
得られた情報をもとに行動する前に、担当医や家族、また患者仲間などに意見を求めましょう。
あなたの判断の助けになります。
補完代替療法
通常、がん治療の目的で行なわれている医療(手術治療や薬物療法[抗がん剤治療]、放射線治療など)を補ったり、その代わりに行う医療のことです。
健康食品やサプリメントのほか、はり・灸、マッサージ療法、運動療法、心理療法と心身療法なども含まれます。
情報探しは、「がん情報サービス」から国立がん研究センターがん対策情報センターでは、がんに関する「信頼できる、わかりやすい、役に立つ」情報を作成しています。
①周りの人に病気のことを伝える
治療が始まる前に、治療中や治療が一段落したあとの生活や暮らしのことについて、ある程度考えておくことも大切です。
がんの治療ではほとんどの場合、入院や定期的な通院、自宅療養が必要となるため、仕事や家事、社会活動、日常生活にも影響が及びます。
このため、できれば周りの人に病気のことを伝え、理解と協力を得ておいたほうがいいでしょう。
②あらかじめ伝え方を考えておく
周りの人に病気のことを伝える際には、必ずしも詳細に伝える必要はありません。
しかし、自分が伝えたいことや聞かれそうなことについて、あらかじめメモにまとめたり、答えを考えておくと、自分の考えを整理でき、落ち着いて伝えることができるでしょう。
「自分の病気のことを伝えるのは難しい」と思うこともあるかもしれません。
しかし、すぐには伝えることができなくても、いずれかのタイミングで周りの人に伝えることを考えていくのは大切なことです。
③役割を一時的に代わってもらう
がんを治療するために、今まであなたが家庭や社会、職場で担ってきた役割を、一時的に代わってもらう人を見つけておくことが必要になることがあります。
「いつも自分がしていることを誰かに代わってもらうのは寂しい」と感じてしまうかもしれません。
しかし、これまであなたが周りの人の助けになったり、支えになったこともきっとあったはずです。
④大きな決断は判断を急がない
仕事をしている方は、さまざまな理由から退職などを考えることもあるかもしれません。
しかし、いつもより心身が弱っているときに、退職など生活の大きな変化について結論を出すのはできるだけ避けましょう。
まずは、心と体の状態を落ち着かせることを優先させることが大切です。
決断するのはそれからでも決して遅くはありません。
⑤生活や暮らしのことも相談する
がんを治療することは大切ですが、一方でこれからの生活や暮らしのことを考えることも大切です。
例えば、仕事や家事、育児のこと、医療費や生活費など経済的なことなどについてです。
活用できるさまざまな助成・支援制度や介護・福祉サービスがありますので、心配や不安があれば遠慮せず、担当医や相談支援センターのスタッフに相談しましょう。