常識とか普通という言葉は極めて主観的なものです。普通は人の感覚によって変わりますし、普遍的なものは時代によって変わります。
ふと思ったんですが、結婚式は1年くらい前から準備しますが、葬式は故人が逝去されてから葬儀業者に頼んだり、葬儀の打ち合わせをすることが多いのです。
つまり、葬儀に関しては多くの人が準備不足のまま式を行っています。これが原因でお葬式トラブルは起こりますし、事前に準備をしておくことで不満のある葬式を行う人が減るのではないかと考えられます。
全国にある葬儀屋の多くが地元に根付く中小企業です。社員教育に力を入れている会社もあれば、仕事は盗んで覚えろという会社もあります。
良い葬儀業者が地元にあれば良いですが、そうではない場合、葬儀業者次第であなたの大切な家族の葬儀が台無しになってしまうことだってあるのです。
お葬式の準備をしたり、葬儀の知識を事前に頭に入れておくことで、日本から台無し葬儀がなくなります。
全国規模の葬儀屋のパンフレットを確認してみました。『なるほど』と感じる部分も多く、葬儀の準備不足が解消されるのではないかと考えています。
小さなお葬式のパンフレット
パンフレットは以前入手したもので、現在のものとはデザインが違う場合があります。パンフレットの中身はこのような流れになっています。
- お葬式の流れ
- 葬儀費用の総額
- 事前予約することの割引率(最大66,000円)
- 基本料金に入っているもの
- 追加するオプション
- プラン以外に費用がかかるもの一覧
上記は記事作成時の料金になります。現在のサービス料金は公式HPをご覧ください。
パンフレットには上記のように、葬儀の種類ごとの概算の費用が記載されています。資料請求+アンケート回答で割引が適用されます。
上記の費用が葬儀費用の全てのように感じてしまいますがそうではありません。祭壇費用、搬送費用、式場利用料金などに限定されていて、通夜振る舞いなどの食事費用は含まれていません。
詳しい内容はパンフレットをご覧ください。
パンフレットには、基本料金以外にかかる費用のことも細かく明記されています。どのような葬儀にするかは葬家の意向によりますが、親戚や近所付き合いのある方のお葬式に出席している方も多いことでしょう。
例えば、親戚は通夜振る舞いを出したけど、当家は出さないという訳にはいかないと思います。葬儀は地域性もあるので、費用だけにこだわらず周りに合わせるのも手段の1つです。
消費者庁に寄せられる葬儀トラブルの中で最も多いのは費用についてです。
- 事前の見積もりと違う金額を請求された
- コミコミプランがコミコミではなかった
- 祭壇費用だけで60万円かかってしまった
- 追加費用の請求があった
これら以外にも葬儀トラブルは発生しています。一概には言えませんがパンフレットを事前に確認しておけば防げるトラブルが多いように感じます。葬儀屋任せにせずにパンフレットを確認して、どのような葬儀にしたいのか、予算はいくらなのかを考えておく必要があります。
支払い方法も充実!
今までの葬儀費用は現金支払いが多かったものの、クレジットカードを利用する年代の方が喪主になることもあり、支払い方法も増えてきました。
- 現金
- 分割払い
- クレジットカード
民法が改正され、故人の遺産から葬儀費用を引き出すことが可能にもなりました。また、葬儀費用は故人の生命保険から出すことも多いと思いますが、現金が振り込まれるまで時間がかかることもあります。
このような場合、分割払いやクレジットカード払いは有効な手段だと言えます。
現金で支払うより、クレジットカードで一括払いにしておくとポイントがつくと喜ばれる方もいます。
支払いを待ってほしい場合には葬儀業者に相談してみましょう。カードローン希望の場合はこちらが参考になります。
葬儀後のことを把握しましょう
- 香典返しの品物
- 四十九日法要のお坊さんの手配
- 遺品整理
- 相続手続き
- 仏壇のこと
- お墓のこと
江戸時代まではお寺が現在の役所の役割をしていたので、お寺に永代供養をお願いして檀家になることが普通でした。現在は無宗教家も多く、自分の家がどこのお寺のどこの宗教か理解されていないことも多いのです。
また、本家ではないという理由で、本家のお墓に入ることは考えていないということもあるでしょう。お寺とお墓の定義が曖昧になっており、経営の苦しいお寺も増えました。
お寺の経営状況は別としても『葬儀後に、お骨をどうしたらいいかわからない』という方も多いはずです。マンションの普及も多くなり、東京都内では家族用住宅で50平米前後の建物も多くなっています。
マンションは仏間を考えて設計されていません。実家がマンションという家も多いはずで、今後さらに増えていくことでしょう。このようなとき、どうすれば良いのか考えていく必要もあります。
総額55,000円の永代供養
最近はお墓に入らず、海洋散骨を選択する家も増え始めました。故人の遺言ということも多いですが、必ずしもお墓を購入する必要はなくなってきました。
上記のパンフレットの永代供養は、他家との合同墓になります。年に1回合同供養が行われますが、個別のお墓ではありません。イメージとしては慰霊碑のような場所にお骨を集中管理させておく感じです。
心変わりしてお墓を購入したいと思った場合、2年間は取り出しが可能になっています。
数年前までは考えられないことでしたが、このような共同墓地のように供養をしている寺院は全国で138か所あります。今後さらに増えていくと考えられています。
資料請求でエンディングノートもついてくる
法的には遺言書にはならないエンディングノートですが、情報が書かれていることで遺された遺族は助かります。適齢期は70歳前後と言われており、元気なうちに日記のつもりで書いてみると良いでしょう。
エンディングノートは市区町村が無料で配布している場合もありますし、お葬式に関係する業者が配布している場合もありますし、コクヨが1,000円前後で販売していることもあります。
無料でダウンロードできるものもありますが、高齢の方にはDL形式よりノート型になっているものの方が馴染みがあります。
小さなお葬式で資料請求すると漏れなくもらえます。小さなお葬式の口コミと評判はこちらをご覧ください。
私たちの葬儀知識では準備不足!まとめ
お葬式の準備をしておくことは縁起の悪いこととされてきました。しかし、結婚式と葬式を比較すると、葬儀で消費者庁に寄せられるクレームの数は結婚式の100倍を超えます。
同じ式ですが、1年も前から準備する結婚式と、逝去されてから準備をする葬儀の違いなのです。クレームには葬儀業者の質の問題もありますが、事前に打ち合わせをすることで、どんな会社なのか、良い会社なのか、嘘ばかり言う会社なのか判断できることでしょう。私たちが基本的な葬儀の知識を身につけておくことでクレームは十分に回避できるのです。
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また、葬儀は葬儀式が終わって終了ではありません。相続やお墓のこと、仏壇のこと、四十九日法要のことなど考えないといけないことが多いのも事実です。
葬儀屋任せにして上手くいけば問題ありませんが、後悔しても式の後ではどうにもなりません。
人間は必ず死亡するものです。目を伏せて問題を先送りするよりも、どのような形で送り出せてあげられるかが重要ではないでしょうか?
何社か見積もりを取ってみたり、葬儀業者から話を聞いてみたりすることで、貴家ならではのお葬式が行えるはずです。