家族葬

家族葬のイメージはこの何年かで著しい変化をもたらしました。現在ご葬儀をだした遺族の約39%が家族葬で見送りしたとの報告がなされています。一般葬での葬儀が38%でございますので、葬儀の第一位が家族葬となりました。家族葬を選ばれた遺族様は、何をもって選択されたのでしょうか!

選ばれる理由として

  • 故人との惜別の時間を十分に取りたい
  • 家族だけで大切な人を見送りたい
  • 参列された方が、どの位のお付合いだったのか分からない
  • 故人の生きている姿を記憶に残してもらいたい
  • 葬儀と云うわずらわしさから解放されたい
  • 派手なことが嫌いであった
  • 費用を抑えた葬儀にしたかった
  • 香典返しや法事の手間を省きたい

理由をあげれば、もっと沢山のご意見がございましたが、要約するとこのような回答でございました

葬儀で参列を促す範囲は、地域から親族単位になり、今は家族単位になったといえます。核家族化が大いに影響しているのかも知れません。

また葬儀を執り行うにも、地域の方からのお香典の援助にならなくとも可能になったことが原因ではないでしょうか。

それに加え近隣の方達とのお付合いが希薄になり、関心を持たれない事にも一因があります。

家族葬でのマナーについて検証

家族葬

家族葬だからといって、寂しい葬儀にする必要はありません。あなた様のご予算に応じた葬儀をされればよいのです。

大切なことは、遺族が満足(後継者としてお披露目ができた・親族に十分故人を宣揚出来た・予算を抑えられた)できる葬儀になったのかが重要なことでしょう。

これはどの葬儀形式であろうと同じ事です。〇〇葬だから仕方ないとの妥協は排除しましょう。

項目ごとの解説

チェック連絡先として

家族葬であれば、当然会葬人数は少なくなります。ではご親戚のどこまでの方にお声をお掛けすればよいのか?

三親等

【出典:厚生労働省:親族の範囲について】

こちらの表を見て、あなた様のご親族に当てはめて考えて下さい。1~2親等が目安かも知れません。

但し決まり事はないので実情に合った方にお声をかければよいのです。

チェックお香典の扱いについて

少人数が為か、家族葬ではお香典を辞退される方も増えて参りましたが、お香典を受ける・受けないは、遺族(家族)でお考え下さい。

但しお香典を受けた場合、即日返しはあまりお勧めいたしません。清め塩・ハンカチ・礼状程度を添え,正式には四十九日法要でのお返しが理想でしょう。

チェック式場に関しては

先にも述べたようにご会葬者が少数である以上、大きな式場は不向きでしょう。

公共の式場ではスペースが決められていますので、さほど気にすることなく、ゆったりした気分で使用されればよいのではないでしょうか。

全国火葬場一覧をご覧ください

火葬場に併設されている式場をご覧になれます。

チェック服装に関して

通常の葬儀と同じに考えて下さい、但しお通夜に関しては平服(喪服に拘らず奇抜でない服装)でもよいのではないでしょうか。

但し他家の葬儀と重なり合う様な式場の場所には通常の葬儀式と同じような服装が望ましいでしょう。

【 葬儀服装マナ-|遺族(家族)側と参列(弔問)者側で異なる服装マナー 】

詳しい服装に関しましては、上記の記事を参考になさってください。

チェック葬儀の時間帯について

告別式に関しては、ご出棺時間が定められておりますので、通常葬儀と同じに考えましょう。

通夜に関しては、決まりはございません。通常どりの時間帯でもよろしいですし、自由な時間の過ごしかたでも構いません。

但しお寺さんを招いての葬儀であれば、時間を定めた方が無難です。通常17時・18時開式が多いですね。

チェックお寺様の件について

菩提寺のある方やお墓がお寺様の墓所の方は、お招きして経をあげて頂きましょう。埋葬されるときトラブルの原因になりかねません。

家族葬でお寺様を招いてる方は5割強ほどで、お寺様にお願いしている状況です。

招く・招かないは、家族の方達で相談してください。事前に葬儀社の方にも相談してください、式の運営の仕方が違ってきます。

菩提寺が無く、僧侶を招きたいご家族は、葬儀社で紹介して頂けます。価格が定められておりますので、安心したご依頼が可能です。

チェック費用について

葬儀にかかる費用の内訳

基本費用「搬送費・火葬費・柩費用・骨壺・ドライアイス・人件費」など物品のランクがあり選ぶ必要があります。

『下図は火葬するまでにかかる項目です』

火葬する必要事項内容
火葬費全国火葬場一覧表をご覧ください
柩(お棺)6万円~20万円前後
搬送必要に応じた回数
腐敗防止霊安室・ドライアイス
お骨容器1回分が1万円前後
役所手続き本籍・現住所・火葬場所在地
葬儀社と打合せ葬儀内容を決める、立会い

上記の7項目が整えば火葬の準備が可能ですが、遺族の意向で費用が異なります

付帯費用「遺影・位牌・生花祭壇・枕飾り・後飾り・経帷子(旅支度)」

『下図は必ず必要なものでなく、あなたが判断して依頼する物品の一覧です』

火葬式で必要な物品内容
遺影写真四つ切・手札
お別れ用花束お棺に乗せ、炉に納めるか炉前に飾る
位牌俗名・戒名
葬儀式場お別れ室・告別式
霊柩車
枕飾り前机・仏具セット・守り刀・念珠
布団セット葬儀用として手配
仏衣経帷子
生花予算に応じ準備
菩提寺葬儀社でも手配可能
精進落とし火葬後の料理

※物品のランクを挙げれば当然値段のアップがなされます。

手配費用「料理・返礼品・供花・供物・貸衣装・配膳・僧侶」※供花・供物は参列者負担

家族葬は以前にもお話ししましたように、参加人数が少数という事で、付帯・手配にかかる費用は軽減されますが、家族葬だからといって、無条件に通常の葬儀費用と比較して特別安くなることはありません。

事前に内容のチェックをされることをお勧めいたします。ご遺族のご要望が一番です。

  • 付帯項目で必要な物の選択
  • 手配項目で手配する物しない物
  • 生花祭壇をさほど大きくする必要がない
  • 葬儀式場は(自宅で・小さな式場で)

葬儀費用でウエイトが大きいのは、料理・返礼品・生花祭壇です。また次に来るのが、各物品のランク上げです。家族葬ですので、華美な飾り付けは必要ないでしょう。

結論としては葬家が黙っていたのでは、料理・返礼品以外は通常価格で見積もられるという事です。

【 葬儀費用の内訳/複雑で理解しにくい理由とは? 】