お医者さんに余命を宣告され、看護士さんに葬儀の準備を促されても、葬儀の事って実際経験もなく、考えたくない事柄であり遺族にとって大切な人との別れは耐えがたいものでしょう。
たとえ事前に心では覚悟はしていても受け入れ難い精神状態になり、現実として訪れるご臨終ですの言葉・何も考えられない状態にほとんどの人が陥ります。
日常生活の中で考えもしていなかった葬儀に直面したあなたが、まず考えなければいけない事は多々ある中で、葬儀費用の工面をどうするか?
急にあなたの肩に圧し掛かる葬儀費用を余裕をもって準備できる人は少なく、誰もが悩む第一の壁が、お葬式費用の捻出でしょう。
お葬式でのネックはお金?
葬儀費用の平均金額は196万円とも言われています。これはあくまでも平均額で、実際の葬儀費用とは違います。葬儀を行った全家庭を件数で割った金額です。
集計の中には直葬で葬儀を済ませる方もいますので、実際の実感としての葬儀費用はもっと高くなるのが常です。
あなたの家庭を担当する葬儀屋さんによってもかなり違う金額が算出されることもあります。
基本葬儀費用は現金払いが基本です。葬儀終了後、10日以内位までに支払うのが一般的でしょう。
※最近ではカード決済や葬儀ローンも使えるようになりましたが、金利や葬儀費用の詳細を再度確認することも忘れずに!。ローンの場合総額でなく月々の支払額で納得してしまう事が多いようです。
一般的な葬儀を行った場合、葬儀費用はどんなに削減努力をしても100万円位はかかってしまいます。費用を削るためには、直葬(火葬だけで済ますこと)・家族葬という選択肢もありますが、それでもお金はかかります。 お香典収入に頼っても黒字になることはまずありえません。わたしの葬儀屋経験でも7~8割の家庭が赤字の葬儀でした。
葬儀のことはなにも解らないし、何から手を付ければよいのか、お金のことも貯金がないので不安で心配です。
お葬式の方法は色々考えられますが、個人の状況も十人十色で確定的なことは言えませんので、いろいろお伺いさせて頂きます。
- 生活費以外で使える銀行預金は有りますか。『余裕がない』
- 証券や投資信託はないですか。『全くありません』
- 生命保険の加入はありませんか。『県民共済が1口有ります』
- ご子息達からの援助は期待できますか。『自分らの生活だけでも大変のようです』
わかりました、お手元に十分な資金がないので苦慮しているんですよね?
お金を用意できれば何の問題もありませんが、用意できないときの問題ですね
あァ、、そうなんです。なにか調達できる方法はありませんか?
金融機関からの借入・クレジットカードの発行・分割(ローン返済)という方法もありますが、今後の生活の中で返済は可能ですか?
年金だけが収入ですので、生活するにも一杯いっぱいで、借金はできません。
そうですよね、借金以外で葬儀費用を調達する工夫を考えましょう!
是非ともお願いいたします
自己資金以外で葬儀費用をまかなう方法は?
誰でも簡単に思い浮かぶ方法としてお香典が考えられます。不祝儀は頂戴した金額の半値をお返しする習わしです。
単純に例えれば、お香典を合計で100万円頂戴したとき、50万円は葬儀費用に充てられるという事です。
しかし現実100%葬儀費用を賄う事は到底不可能でしょう。でも大きな収入源であることには間違いありません。
あと一つ葬儀の慣習として得られる収入は、お金ではありませんが物品の提供です。供花・供物と云った葬儀を形どる品々です。
この品々については直接提供して頂いた人達が葬儀屋さんに支払うシステムですのでお金の心配はいりません。
後は不足する葬儀費用の調達方法です。
公的資金などで葬儀費用を工面する方法は?
香典以外の収入として、誰もが加入している(皆保険)『国民健康保険・社会保険』など加盟している保険組合から、3万円~10万円の範囲で支給されます。しかしお役人の考えた仕組みで、振り込まれるまでには時間がかかり、現実として葬儀費用を補うまでの金額にはなりません。
生活保護受給者であれば、福祉事務所より20万円前後の支給がございます。(但し皆保険の加入がないため上記の3~5万円(国民健康保険)の給付はございません)
また申請から約1ヶ月以上後の決済となります。
厚生年金の死亡一時金や会社からの死亡慰労金・退職金が考えられます。また個人で加入している生命保険と言う事になります。しかしこの様な条件が整っていれば葬儀費用で悩みませんよね。但し故人の生命保険がなくても、家族のどなたかが生命保険に加入されていれば、解約することなく、解約返戻金の90%まで即借入できます。金利も抑えられているので、余裕のできたときに少額の返済を何回かに分けて返済することも可能です。
高額医療費の申請
通院治療や入院されていた時の費用が高額になったとき申請できる制度です。病院でも相談窓口がありますので相談してみてください。
※詳しくは高額医療費の申請方法をご覧ください。
消費者金融からの借入という手もございま。賢い借り入れができるのであれば選択肢の一つでしょう。
お葬式とは故人を悼み追悼する儀式で、その時々で完結してゆかねばならないものです。
葬儀は、あなたの満足の気持ちで執り行う事が重要で、見栄で行うものでは決してありません。ここで素人考えはやめて葬儀屋の知恵を借りましょう。
今のあなたが想像できないような提案を示してくれる可能性もあります。
先ずは無料の葬儀の資料請求することをおすすめします。パンフレットは写真付きで祭壇が掲載されていますし、火葬式の場合の費用の記載もされています。あなたの理想に合うものをチェックしてから葬儀社に連絡するのが良いでしょう。
※注意点:突然電話しても、お互いがイメージしているものが違うこともあるんです。パンフレットがあればお互いのイメージがズレることも少なく、葬儀後のトラブルを回避することにも一役買ってくれますよ
一番の解決策は、葬儀社を決めてから『この金額しか支払えない』ことを説明しておく必要があります。
あなたの予算が少なければお葬式はダウングレードされますが、借金する必要性があるのか?ないのか?できないのか?を念頭において消去法で考えていきましょう。
場合によっては慎ましいながらも10万円前後で葬儀一式をまかなえることもあります。
あなたの意志をしっかりと葬儀社に伝えることが重要です‼
葬儀費用がない場合の工面方法
どう頑張っても、お金が集まらず、葬儀見積金額の全額を用意できない恐れがあるときには、葬儀社に再度の見積もりをお願いしましょう。
葬儀の場合見積もり=契約ではありません。時間が押し迫って、焦る気持ちは痛いほど分かりますが、基本的な処置(ご遺体保持のためのドライアイスなど)以外、そんなに慌てることはありませんよ。見積りの再検討位は充分にできます。
検討内容は、予算の中で何を削るかです。(返礼品の金額・料理の見直し・お布施の金額・祭壇の見直し・柩の見直し)など価格変更は思いのほか、大きな金額になるものです。
葬儀社もあなたの真剣な態度を見れば、応援したい気持ちが湧いてくるものです!
市町村サイドで行政サービスとして、お金ではなく、物品での提供や支援をしてくれる場合もあります。
葬儀屋さんは、出来ればそうしたサービスを使いたくないのが心情ですが、ご葬家が依頼すれば、行政サービスの一環ですので、受け入れてもらえます。
市町村役場に尋ねることも大切です。
それでも資金が足りない場合には、直葬による火葬式を検討してみてください。
火葬式でも、火葬炉前での読経も可能ですし、お棺へのお花入れもできます。
一旦おうちに帰って頂いてから、火葬場に向かう事も出来ます。残された遺族は今後も生活をしていく必要があるので、『あたなにとって無理のないお見送り』をすれば故人も喜んでくれるはずです。
昔から無い袖は振れないといわれています。葬儀が終了してから、費用が不足しているなどの相談は、最悪のシナリオです。
信頼関係など築く事はできません。資金が不足しているときほど、事前の相談をしましょう。
なお近年ご葬家が、毎月負担なく支払いのできるローン返済プランを用意している葬儀業者もあります。
出来れば亡くなってから行動するのではなく、何日か前でもよろしいので、事前の葬儀見積が出来れば、葬儀業者にとっても、ご葬家にとっても余裕が出来安心が広がります。
最終手段
葬儀費用に使えるお手元のお金を再度確認してください?
少し努力して頂きます
火葬場:あなたがお住まいの市区町村が指定された火葬場で、その火葬場でなければいけないと思っていませんか!
火葬場は法律でどなたでも受け入れなければいけないのです。日本全国の中からあなたが自由に選ぶことが可能です。
火葬場は大半が市区町村が主体業務を担っております。ゆえに管轄外のあなたの場合、直接の行政サービスの援助が受けられないのは当然ですが、行政サービスの援助が無くても十分に費用を抑える事が可能な火葬場が存在します。管轄外の市民であっても併設された葬儀式場を利用できる火葬場がたくさんあります。
上記の一覧から、あなたがお住まいの市町村に近い火葬場を探してみてはいかがですか。
また亡くなられた本人から見て2親等までの方がお住まいであれば、行政サービスの恩恵も受けられます。
『故人・配偶者を含めた=祖父母~孫まで(各々の配偶者も含む)・兄弟姉妹(各々の配偶者も含む)』
簡単に2親等といっても関係する人の数は結構多いのに驚きます。一度あなた自身も表にしてはいかがですか。
この方法は家族葬でお葬式を考えている方にとっては朗報です。現実この方法で60万程度費用を抑えることができた家族もおります。
ご遺体搬送
※お棺に納めたあと、あなたが火葬場まで搬送出来ます。
分かり易く説明します。
あなた | 行為 | 法律 |
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他人を載せる | 利益を得る(タクシー行為)『2種免許・営業ナンバー』 | 違法 |
荷物を載せる | 利益を得る(運送行為)『1種免許・営業ナンバー』 | 違法 |
家族を載せる | 無賃(普通自動車免許)白ナンバー | 合法 |
荷物を載せる | 無賃(普通自動車免許)白ナンバー | 合法 |
自家用・レンタカーなどで | ご自身の運転で故人を搬送(火葬許可証を携帯) | 合法 |
亡くなられた後、故人は法律(道交法)的には貨物扱いとなり、越県も可能。
故人の搬送は、許可を得た専門業者に依頼しなければいけないと思っていませんか、ご遺族で搬送出来ます!だから多少遠距離の火葬場でも選択肢の一つになりえるのです。